(吉井食品株式会社HP:http://onmaku.co.jp/)
昭和40年に開業した天ぷら店から始まった吉井惣菜は、現在では愛媛県内を中心に中四国まで店舗を展開しています。惣菜店や回転すし店、ネット販売を行っていて、歴史は今年(2023年)で58年目を迎えます。
2014年、吉井食品株式会社初代社長の急逝により2代目社長を担うことになった吉井猛さんは、当時まだ30歳半ばという若さで会社を引き継ぎました。まだ社長としての知識が足らない当時の状況から、兎に角『現状維持』を意識した1年を過ごしたといいます。
ところが、周囲のライバル企業の成長は早くどんどん店舗数を拡大していた中で、『現状維持』ではなく、新しい突破口を見つける必要がありました。今後は特に、日本の人口減少に伴う市場の激化が予想されます。こういった経緯がきっかけとなり、“自動販売機のように売れる方法”としてネット販売に挑戦することになりました。
ネット販売は一からの“お店作り”
売る為の秘訣は「ネットショップは一つの店舗」であるという考え方を持つこと。売れる店舗には、エース級の担当者が必須です。まずは、そういった考え方の変化があったといいます。
食品業界は、新鮮な商品を取り扱うことからスピーディーな判断が必要とされます。これらを指摘してくれたコンサル企業の担当者と共に、決断権のある社長が必ず関わり、エース級の担当者をチームに含めたECページの作成がスタートしました。
『マグロ専門店』に注力したEC
『マグロ』に特化して専門的に展開しているネット販売は珍しく、競合の少ない『マグロ専門店』という視点でページを仕上げていきます。まずは、市場調査で競合店、商品のリサーチ、ECモールの動向などの分析から開始。分析結果の数値を基準にWEB販売で売れる『マグロ専門店』の細かい仮説を立てました。また、コンサル企業のノウハウである“売れるための条件”に沿った売り場ページの製作に成功。
これに加え、吉井惣菜の強みである“海鮮丼”をメイン商品とし、『炊き立てごはんに乗せるだけ』というキーワードで時短をアピールします。また、1年のイベント用ギフトやプレゼント用のカタログギフトなども用意し、調査で分かった食品業界の商品をしっかりと自社ECに取り入れました。
ネット販売は大好評
2018年11月に『まぐろお取り寄せ通販専門店 マグロの吉井』をオープンします。様々な準備が功を奏し、目標である年間目標1,000万円は軽々と達成を果たしました。スタートが好調であることから完売御礼とともに、お客様からのお問い合わせも殺到したことで、一時は慌ただしい日々を過ごしたといいます。この頃、自社ECのみならずECモールの楽天やAmazonなどにも参入します。
2019年にテレビ放送「ヒルナンデス」でメイン商品である『海鮮三食丼』が紹介されました。非常に大きな好影響となり、ショップは大ブレイクし月商1,000万に到達。メディア露出による一発屋に留まらず、その後もしっかりと認知度を上げ売上拡大に成功します。
そして、2020年はコロナ禍で「巣ごもり需要」による売上拡大となり、前年の3倍増へと成長しました。
(『まぐろお取り寄せ通販専門店 マグロの吉井』:https://www.maguro441.com/)
まとめ
2代目社長となった吉井猛さんの決断力とタイミングが、今の吉井食品株式会社を作り上げました。充実したECショップには、LINEやメルマガ、ポイ活を駆使したお客様導線も確立されています。大口顧客様への対応も可能なため、個人に対する販売のみならずB to B対策も完璧です。
吉井食品株式会社が、「見て楽しむ」「食べて楽しむ」の二つを心掛けて美味しさを追求してきたこだわりの基本製法。生産能力に長けた万全の設備や安全の衛生管理が紹介された企業HPは、細かい文字で丁寧に説明が書かれていました。信頼度の上がる1ページです。
先代の想いを背負い成功へ導いた吉井猛社長率いる吉井食品株式会社が、これからも食卓に彩りを与える企業であってほしいと感じます。ショップ作りに必要な基礎を整えて、一から完璧に作りあげたECショップ制作の成功事例をご紹介させていただきました。
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