(ヤッホーブルーイングHP:https://yohobrewing.com/)
毎年、たくさんのバラエティ豊かなビールを生み出しているヤッホーブルーイング。
ビールを作り出すには、無限の組み合わせがあると言います。ブルワー(ビールを製造する人)が組み合わせを考え、こだわりながら、色、香り、喉ごしを丁寧にレシピ設計するそうです。
作り方にレシピのないビールは、自由だからこそ完成までに時間を掛ける必要があります。ファンの多いクラフトビール専門店のこだわり抜いたビールたちが、自社ECサイトのサブスクにより大成功を収めました。
そんなヤッホーブルーイングが大成功したきっかけとなる、サイト活用方法ご紹介いたします。
(よなよなの里:https://yonasato.com/)
クラフトビール自社ECサイト「よなよな月の生活」
2013年に開設された自社ECサイト「よなよな月の生活」では、国内でも珍しいクラフトビールのサブスクとして、多くのお客様から親しまれています。サイトからは、12缶から注文可能で、定期便もご用意があります。
”よなよな里の歩き方”には、ビールが苦手だった人からのコメントや、ファンからのメッセージも掲載されています。より親しみやすくなるようなクラフトビールの楽しみ方まで丁寧に紹介されていて、読んだお客様に“おいしそう”だと感じていただくための工夫がありました。
これらは、ビールを購入するまでの参考ページとして、信頼性や安心感へ繋がる重要な情報発信です。
ECサイトリニューアル、「読み物」からファン作りへ
2019年には、当時から高頻度で配信している「読み物」をトップページに配置しました。
スタッフからお客様へイベントの告知やビールに関する記事を配信し、まさにファンに向けた、ファンのための重要な1ページが完成したそうです。クラフトビールを一から製造しているからこそ、お客様が読みたくなるコンテンツや情報発信ができることは、ヤッホーブルーイングの貴重な強み。
卸売を行っていることで、自社ページからセール販売するには、各制約があるといいます。広告費を掛けて売上を作るための場所ではなく、まずは「よなよなエール」ファン作りから力を入れることにしました。
作り手の思いをお客様へいかに熱心に伝えられるかが、国内屈指の会員数を誇るカギに。
工夫したページ制作により様々な作り手の想いを具現化し、お客様に伝わっているからこそ顧客満足に繋がりファン層が広がるきっかけとなっています。
クラフトビールを通したファン同士の交流の場を作り会員数増員
ヤッホーブルーイングは、お客様との直接的な交流にも力を入れています。
ECサイトを活用し、集客となるイベント情報の発信を行う事で、ファン同士から繋がる新しい輪を大切にしているそうです。
クラフトビール工場見学や、職場実習、フェスティバルにてワークショップなど、誰でもわくわくしながら笑顔になれるイベントにも積極的です。自社で「超宴」というビールイベントも開催し、顧客様同士の接点ともなるオフラインのシーンも作っているそうです。
飲食店ならではの集客方法で、顧客様同士が繋がり、その輪がさらに広がる様なプラットフォームを描いた取り組み。単純にイベントに参加した方へもナチュラルなPRができるため、多くの方を一気に魅了できる有効的な戦略です。このようなECサイトの活用を行うことで、会員数増員にも成功しています。
「まずはお客様との繋がりを持ち、何かのきっかけがあったときに、実店舗であれECサイトであれ、商品を買っていただける関係性を維持しておくことが重要だと思っています」と、社員の望月さんは仰います。
まとめ
周りを巻き込む取り組みこそが、確実な顧客作りとなり、必然的に売上に繋がる仕組みに。イベントを考えるスタッフやビールを想う製造者だからこそ思い浮かぶ、ビール好きをくすぐるような戦略だと感じます。
リニューアルの成果とその後のコロナ禍により、自社ECサイトの売上は前年比1.5倍と成したそうです。そして、新規入会者数は前年比2倍。
ネット社会の現在で、家でも楽しめるクラフトビールだからこそのイベントや情報発信が、しっかりとファンにハマっているECページのご紹介でした。