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ECコンサル・運営代行 No.1 月額8.8万円(税込)~

ECコンサル・運営代行 No.1 月額8.8万円(税込)~

EC(ネットショップ)成功事例研究所では、業界で活躍する企業様の事例を様々な媒体から情報を引用させて頂きまとめております。
ECの戦略から商品開発、サイト制作、集客方法(SEO、SNS)、越境EC、AMAZON・自社サイト対策など是非読んでいただければ幸いです。

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BtoB向けサイト開設後、登録者数8倍に増加の秘訣 卒塔婆屋さんEC成功事例

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1882年に創業し、100年以上の歴史を持つ卒塔婆製造業の有限会社谷治新太郎商店。

現社長である谷治大典さんは、当時サラリーマンから、好奇心旺盛な性格が故に畑違いの卒塔婆を始めたといいます。色々な経緯から、工場の作業員から経営者として会社を受け継ぎました。

 

しかし、社長になったばかりの頃は、お寺の檀家離れや伝統文化の衰退などの理由から、卒塔婆製造業界を取り囲む環境は悪化していたといいます。

 

新規のお寺営業も厳しい中、イチかバチかでネット通販への参入を決意します。これが、ECサイト「卒塔婆屋さん」販売スタートのきっかけです。

 

現在では、非常に好調な売上を上げていて、メディアでも注目される企業となりました。なぜそんなに好調を維持できているのか、「卒塔婆屋さん」が施したサイトの工夫や好調の理由をご紹介いたします。

 

現在の「卒塔婆屋さん」

 

 

卒塔婆専用サイトをBtoB向けに販売開始してから、開始以前と比較して取引先の口座数は8倍以上の5000社に増加したといいます。充実した内容が揃った確立されたサイトの年商は1億円を突破。UI/UXを徹底した結果が、このような数字として現れているといいます。

 

卒塔婆をECサイトで販売をするという試みに関しては、卒塔婆製造業界で谷治新太郎商店が初めてでした。さらに、会員以外も見れるように、敢えて卸売り価格を表示して販売を開始しました。様々な御意見が行き交う中、新しくも先の見えないチャレンジでした。

ただ一心に、谷治社長はお客様の利便性を考えたサイトにしたいと考えた結果だったといいます。

 

これが功を奏し、お客様からは「サイトで購入ができ便利になった」「見積りの手間も省けて助かる」などの高評価が届くようになったそうです。また、クレームもなく順調に運用ができているといいます。

 

(卒塔婆屋さん:https://sotouba.net/

 

コンテンツ強化で売上向上

 

「卒塔婆屋さん」の売上が好調に右肩上がりになったのは、日々のコツコツした修正や分析が結果に結びついています。中でも特に効果的だった要因は、コンテンツSEOの強化です。ページ改善のPDCAを常に意識して回してきました。

 

コンテンツ作りは、ECサイト立ち上げ時から積極的に作り続けていたという谷治社長。トップページ以外のページにもコンテンツを多数掲載し、「卒塔婆通販」「卒塔婆EC」というビックキーワードでの検索結果で1位を獲得しています。お客様ファーストのサイト作りを心掛けた結果が実を結んだ要因だといいます。

 

お寺の住職に向けたコンテンツとして、Wordpressでのブログも作成しています。オーガニック検索で流入に繋げることが目的だそうです。後継者不足に対する対策や成功事例、また、卒塔婆の廃棄方法を記事にすることで、検索するきっかけに繋がります。

 

内容は、“お客様が求めているであろう知りたい情報”を発信することに重点を置いて書いているといいます。基本的はSEO対策も行っていますが、サイト設計に詳しいプロに協力してもらいSEO強化しつつ運用しています。

 

ブログ自体の1記事に対するPV数は、300~1000PVあり、全ての記事のトータルが月間10万PVに到達することもあるといいます。

 

こういった努力から、オーガニック流入が一番多いという「卒塔婆屋さん」。これらに加えて広告運用も同時進行しているため、検索上位のキープができています。

 

※広告とオーガニックでトップをジャックできています。

 

 

EC売上が伸びた大きな要因

 

2020年から2022年に掛けて、ECの売上は200%を超えたといいます。

その大きな要因に挙げられるのは、原材料である木材の流通量が激減した“ウッドショック”という問題です。これにより全国で卒塔婆の品薄が続きました。いつもの仕入れ先から購入ができなお客様は、ネット検索から仕入れ先を探し、「卒塔婆屋さん」に辿り着いたと考えられます。

 

(記事引用:日経XTECT

 

「卒塔婆屋さん」は、日頃から適正価格で大きいロット数で仕入れていたことから、優先的に木材を入手することができていたといいます。この背景には、他社が行う買い叩きが大きく影響したとも考えられます。

 

安売りせずに販売ボリュームを増加してきたことが、EC売上200%越えの要因だったといいます。

 

本格的なページ改善に取り組む

 

当時、ブログを作成しても、記事を読むだけで購入に繋がらないという課題がありました。記事を読む70%のユーザーが、サイト外へ流れてしまっていたといいます。

 

コンテンツ作りも簡単ではありません。アクセス数があるコンテンツであれば、尚更、購入率に直結する重要な課題です。そこで、試行錯誤を行い直帰率30%まで改善されたといいます。

 

その方法が、ブログページとECサイトのデザインを統一するという方法です。ブログ記事は、Wordpressで書いていたため、ECサイトとデザインが異なっていました。「卒塔婆屋さん」のバナーは貼り付けてあったものの、商品の検索をするには分かりにくいUI設計だったといいます。

 

コンテンツページのヘッダーやサイドカラムのデザインをECサイトのデザインと統一したことで、商品ページへのアクセスのハードルが下がり、離脱率が改善したと考えられます。リニューアル前は、ブログからECサイトにアクセスし商品の検索を行うことで、やっと欲しい商品に辿り着く仕様でした。

心理的にも面倒で、操作的にも無駄な手間が多い印象を受けます。

 

コンテンツ内の操作に関しても、お客様の導線を考えたUI再設計により、購入へのハードルが下がることが分かります。

 

 

 

導線設計「使い慣れたUI」

 

社長の谷治さんは、シンプルで使い慣れたUIを意識した導線設計を行っているといいます。様々な機能を付け加えることも時には必要ですが、一番はお客様目線でサイトを活用してみることです。色んな機能があるから使いやすいとは限りません。

 

以前までは、谷治さん自身も機能性にこだわってサイト設計を行っていた頃がありました。しかし、「使い慣れたUI」を意識してからは、無駄なものは出来るだけ省くことを心掛けているといいます。

 

「卒塔婆屋さん」のような、使いやすいサイトに正確な正解がないにしても、抵抗なく自然と使い方が分かる「使い慣れたUI」設計は、非常に重要な考え方です。実際にブログからサイトへの導線をリニューアルした際も、買い物導線、コンテンツ配置に大きな変更は加えませんでした。

 

また、変更点としては、ご利用ガイドなどの説明をお客様が見つけやすい配置にした点です。「決算方法」「納期」「送料」は、最もお客様が気にするポイントです。必要なお客様に見つけてもらわなければ全く意味がありません。そのため、カートボタンの周辺に表示することで改善を計りました。

 

上記の改善により、コンバージョン率の改善にも繋がったといいます。

 

 

 

PDCAを回し続ける

 

常に細かくPDCAを回転させ続けたという谷治さん。

例えば、商品画像、商品説明文、バナーやボタンなど、あらゆるページのチェックをしては、不自然な配置や表現、離脱ポイントを見つけて修正を重ねました。

 

今でも、前日のアクセス数、離脱率、クリックスルーレートなどのアクセスデータを毎朝チェックし日課として続けているといいます。また、サイトに投稿された口コミやカスタマーセンターにきたお問い合わせやご意見もコンテンツ改善に活かしています。ABテストも欠かさずに行い、検証結果をもとにより良いサイトへと修正します。

 

このように、お客様が便利だと感じるUI/UXの追求を怠らずに続けてきた「卒塔婆屋さん」。コンバージョン率を少しでも上げられるように地道な改善を心掛けてきました。現在のコンバージョン率は、PCで約6%、スマホで約2%だといいます。

 

一気に改善する奇跡のようなお手本はなく、コツコツと徹底的にやり抜く方法が一番効果的だと感じているそうです。

 

 

特に改善して良かった点

 

お客様のマイページを作成し、購入履歴を表示できるようにしたことで、再購入が促せるようになったといいます。寺院や神社は、同じ商品のリピートが非常に多いことから、リピート率の改善に繋がりました。また、大口顧客に対しイレギュラーな価格で販売する際も、購入履歴から同商品を購入いただける仕様です。

 

お客様の不安も解消され購入へのハードルが低くなるだけでなく、スタッフの顧客管理負担も減少し、一石二鳥の結果です。

 

他にも、会員ステージによるポイント還元機能を導入し、単価アップやリピート率向上に繋がっているといいます。お客様の会員ステージ別で還元率を分けて管理しているそうです。

 

 

キャッシュフローの劇的変化

 

卸売りをデジタル化し、ECサイト「卒塔婆屋さん」で販売するようになってから、キャッシュフローが劇的な変化がありました。

 

以前までの電話、FAX受注の場合、入金までに約2ヵ月のタイムラグがあったといいます。ECサイト販売を開始してからは、クレジット決済がメインとなったことで、入金までに最短2週間で決済完了できるようになりました、

 

クレジット決済については、お客様の与信審査を行う必要もなく、請求書送付の手間も省く事ができます。代金の未回収リスクがなくなることは、とても大きなメリットになったといいます。

 

 

 

競合との差別化は?

 

現在では、ライバルも増えてきたという卒塔婆のEC販売界隈。そこで「卒塔婆屋さん」では、サービスの面で差別化を計っています。

 

例えば、返品、交換や返金に対する保証制度の中に、お客様都合でも商品到着後1週間以内で未使用、送料ご負担いただく条件をクリアしていれば、手数料無料で対応可能としているといいます

 

また、卒塔婆屋には珍しい「ばら売り」も差別化できている要因になっています。メジャーな購入方法がまとめ買いと言われている中で、「使用本数分のみ購入したい」「商品を見てみたい」というニーズにも応えたサービスを行っている「卒塔婆屋さん」。

 

商品代よりも送料が高くなってしまうデメリットもありましたが、経営努力が実を結び、今でもサービスは継続しているといいます。

 

「卒塔婆屋さん」を経営する谷治さんは、価格勝負を行って差別化を計るようなことはしないように心掛けてきました。適正価格で仕入れ、適正価格で販売し、それに見合うサービスを提供することで、顧客様の信用を勝ち取ってきたのです。

 

 

まとめ

 

日々の細かい地道な改善や修正、発見により、非常に大きな成果となって表れた今回の事例。「卒塔婆屋さん」を立ち上げて後もしばらくは、月商が数千円という月もあったといいます。

 

今では、5年後には全社売上高5億円を目指しているといいます。ECの成長が欠かせないこの目標が、一層「卒塔婆屋さん」の背中を押し続け向上するきっかけになることと思います。

 

常に上を見上げ、諦めずに続けていくことが重要ですね。役に立つ情報が盛り込まれた成功事例でした。

 

 

 

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