(THERMOS公式サイト:https://www.thermos.jp/)
「環境保護」と「利便性」を両立させる新しい価値のあるライフスタイルの実現。
世界が認める断熱技術が有名なサーモスは、「サーモスマジック」をコンセプトに、ほっと心地よい、夢のある暮らしを目指して商品の開発を行っています。
サーモスの商品は、デザイン性が高く、“これはどんな部分に工夫が隠されているのか”を想像しながら商品を楽しむことができます。
ちょっと楽しくなる生活グッズを販売しているサーモスですが、その商品はどれも、社員一人一人が、私生活で感じるこだわりや楽しみをもとに商品提案が行われ、具現化されているのだといいます。
社会問題を解決するサステナビリティ経営のイメージを持つサーモスは、今回、お客様が商品購入時にしっかりと探している情報に辿り着き、スムーズに購入いただけるサイトデザインへと改善を行いました。
元々は、商品用の部品を通信販売していたサーモス。EC事業を本格的にスタートしたのは、2015年からでした。その後に、直営店事業もスタート。
部品の販売から始まったECサイトは、ミニマムスタートで、売上拡大方針に対して機能不足や対応が追いつかないなど多くの課題があったといいます。
「シーン別」で活用できる商品を知っていただくコンテンツ
店舗にはない商品をサイトから購入いただけるという視点から、ロングテールに提供していくサイト作りを意識しているサーモス。
サーモスの主軸は、認知度も高い水筒やタンブラーですが、「シーン別」で活用いただける商品も多く取り扱っています。登山、自転車、ランニング、ゴルフなど、実際のお客様のご要望を聞いて商品化してきました。例えば、登山用のボトルは「保温性」が抜群と登山家からもお墨付き。
圧倒的な保温力で、冷凍庫に入れた6時間の実験にも78℃で保温キープの結果を残しています。また、手袋をした状態でもボトルの蓋を簡単に開けられる形状で設計されていて、大人気のアイテムです。
お客様の声を形にしたのに見つけてもらえなけいサイトでは購入に繋がらないので、情報を発信するためのシーン別特集ページを設置。
多種類、大量の部品数に対する検索機能の充実
以前まで、多くの種類に対応した適切な「絞り込み」ができませんでした。商品の部品を探すにも、検索に引っかかりにくく、欲しい商品が見つけられない状態だったといいます。
まずは、ブランドの印象を大切に、サーモスのイメージカラーである赤を取り入れました。お客様の印象と一致したサイトデザインへとリニューアル。
サイトトップには検索窓を2個設置し、「部品検索」と「製品検索」を用意。
部品と商品の区別化を、一見でお客様が分かるように改善したといいます。何を求めてサイトに訪れたのかが分かりやすいことで、ECサイトの施策も打ちやすくなりました。
(THERMOSオンラインショップ:https://www.shopthermos.jp/)
こだわりの『部品検索』機能
商品数が多く、店舗へ並べることのできない部品は、多くのお客様がECサイトにてご購入されます。しかし、部品の種類も多岐にわたるため、お客様自身で購入した商品に合う部品を探すには困難な場合も。
そこで、これらの検索がスムーズに行っていただけるように、“品番”や“製品”から部品を探せる仕組みへと改善しました。購入履歴にも該当部品が参照できるようにしたことで、オンラインの利便性が格段にアップ。
お客様から「交換部品があるからサーモス製品が長く使える」と感じていただいている想いに応えられるサイト改善を意識したといいます。
お客様のインスタ投稿もCGM活用
多くのお客様に愛されるサーモスは、ハイセンスでロイヤリティの高いお客様投稿が多くあります。
信頼性があり、デザインも良く、誰が見ても共感を得られる商品だからこそ、自分のページで投稿したくなるお客様心理。そんなお客様の素敵な投稿も、しっかりとサイトのコンテンツとしてCGM活用しているといいます。
実際に使用されているシーンを投稿から知る事ができるため、スタッフのモチベーションアップにも繋がるとともに、機能性に長けた商品であることがお客様を通じて証明できます。
食品を扱う商品のため、このような第三者の声やレビューが購入の後押しになることも多いかと思います。
特に、SNSから自然と目にする情報は、PRよりもリアルな印象に映り、こういった投稿を参考にしているお客様も増えているように感じます。
PV数に見合う購入率へと変化
サイトデザイン改善前のPV数は、悪くない数値だったにも関わらず、購入までには繋がっていなかったといいます。同じページにアクセスが固まるものの、欲しい商品ページにはたどり着けない探しにくさが原因で、購入前の離脱が多かったのではと推測。
その後、サイトデザインを変更し、検索機能を充実させたことにより、PVに見合う購入率へと改善することに成功しました。
お客様が迷子にならずに欲しい商品を探し出せるサイトへとアップデート。それにより、正しいデータ取得が可能となり、お客様の購入導線や流動がより透明化しました。
次回の施策へのアクションを明確に提案できるとともに、PDCAの回転率が上がり業務効率化にも役立ちました。
まとめ
サーモスの商品は、機能性も抜群のため、趣味以外にも普段の生活にも取り入れたくなるデザイン。
一般小売店やECモールでもよく見かける印象ですが、今後は、会員組織「THERMOS MEMBERS」を軸に、直営店とオンラインサイトがオムニチャネル化した企画やサービスによって付加価値を上げていきたいといいます。
例えば、「会員限定キャンペーン」などを行い、直営店限定で商品を販売するなど、ECサイトをうまく活用したサービス施策の具現化が上げられます。
業務が効率化し、情報の収集が可能になった今、ECサイトコンテンツを活かした直営店との関係性も良好な形へと変えていくことを目標としているサーモス。
直営店でしかできなかったことをオンラインで、オンラインで注文した商品を直営店で購入できるなどのオムニチャネルのシームレス化が理想の販売方法だといいます。
確かな技術力を持つサーモスが、これからも多くのお客様の生活に楽しみを与えてくれる存在であることを願っています。