(橋本歯科商店HP:https://www.hashimoto-ds.com/)
株式会社橋本歯科商店は、2000年に楽天へ「歯のミライ」を出店します。
歯科医院に向けて、歯科材料であるデンタル機器や注射器の卸売りがメインでした。
当時は、卸売りのみを行っていましたが、あることがきっかけでECを活用した販売にも挑戦。そのきっかけとは、クライアントである歯科医院のスタッフさんたちのお悩みでした。
クライアントのお客様とのさり気ない話しの中で、マスクをしていることで肌トラブルが多いという話題が多かったといいます。
歯科医院は、施術や接客の際に、マスクを欠かさず付ける必要があります。その結果、マスクの摩擦が原因で、敏感なお肌には、シミやシワが増加。また、それによる蒸れや乾燥の肌へのダメージも大きく、肌荒れも引き起こしてしまいます。
コロナが流行りマスク生活が増えたころには、歯科医院のスタッフのみならず、多くのお客様が肌荒れに悩んだのではないでしょうか。
このような悩みを改善させてあげたいという想いがきっかけで、商品開発が始まりました。
(歯のミライ楽天ショップ:https://www.rakuten.ne.jp/gold/natulifehack/)
周囲の意見を参考に、初の商品開発
初めての商品開発では、肌に必要な化粧品成分を一から学んだといいます。
多くの衛生士さんにご協力いただき、試作品を使ってもらってはフィードバックを集計、改良の繰り返し。その中には厳しい意見も少なくなかったため、心が砕ける日もあったそうです。
しかし、開発のきっかけであるの肌トラブルに悩む方を救いたいという想いから、あきらめずに商品開発を続けました。
その後、無事に商品は完成。多くのお客様へ届けるという目標で、まずは楽天市場に出店を試みました。
(YouTubeでご紹介:https://www.youtube.com/@natulifehack6352)
コンサル会社の協力で二人三脚の運営開始
初めてのECモール出店は、自身の知識や経験不足から、非常にハードルが高く感じたといいます。そのため、コンサル会社にノウハウを学びながらECを運営スタート。
コンサル企業の選び方として、まずは単月契約が可能であること、また、コンサル費用を理想の価格で対応していただけるかを重点に選択。様々なコンサル会社から、希望に沿ったご提案内容を説明いただき、一番柔軟に対応してくれた会社に依頼をしたといいます。
楽天モールに出店するには、出店審査に合格する必要があります。
まずは、タスク業務として計画を立て、最短クリアを目指しました。そして、それに伴う管理画面操作の勉強も同時に開始。
ネットショップの基本的な販売方法や、他機能(LINEやメルマガ)を活用した集客、クーポンやポイントの施策など、BtoBや卸売りが基盤だった橋本歯科商店には新鮮なマーケティング内容だったといいます。
コンサル会社の協力の元、楽天イベントの活用方法、人気が出るサイト構成などを細かく教えていただけたことで、とても良いスタートダッシュとなりました。
(歯のミライ自社ECショップ:https://hanomirai.net/)
月商100万の壁を2ヵ月でクリアした要因とは?
楽天モールに出店している100万超え店舗の平均パーセンテージは、約20%といわれています。その中で、2ヵ月でそのベースに乗ることが叶った橋本歯科商店。
まず、楽天サーチで上位に表示させるために、楽天内でのSEO強化を行います。また、楽天以外の検索エンジンからのナチュラル検索に対するSEO対策、広告運用やメイン商品選定、そこからの導線構成など、隈なくページを作り上げました。
楽天SEO対策の例として、検索窓から商品を探すお客様は、目的が明確なため、購入意欲が高く売上に繋がりやすいです。そこで、自社製品を上位表示させることができれば売上に直結します。
しかし、誰もが検索する定番の1語である「ビックワード」では、競合店の中でも売上順で表示されてしまうため、新規店舗は戦いにくいのが現状です。
それの対策として、1語のワードを組み合わせた「ミドル・スモールワード」で対応することがとても効果的で、競合店も少ないということが分かっています。(検索窓に「トップス 無地 短丈」の1語を3つ組み合わせて検索する方法)
あまり知られていないノウハウを持つコンサル企業と一体となり進めていくことで、幸先の良い多くの収穫となりました。
他にも、卸売りでは売れていなかったために、ECショップにも出品していなかった商品を、コンサル企業のアドバイスにより出品を試みました。すると、EC上では販売に成功し、セット率と単価がアップするなど、予想していなかった部分での売上向上に繋がったといいます。
レビューからも、以前までは聞けなかったお客様のリアルな声がいただけるため、ご意見を参考に商品開発に活用しているそうです。
今後の課題と方向性
予想以上の商品注文をいただいたことで、ECを始めた頃には想定していない業務量となった橋本歯科商店。
愛用いただけているお客様の期待に応えられるような、ユーザー目線でのショップのアップデートや、滞ることのない社内の業務効率化を目標に掲げています。
認知度向上のために、楽天以外のモールにも出店を考えているため、業務の仕組みを整えて、新しい取り組みに挑戦していきたいといいます。
(歯のミライYahoo!ショップ:https://store.shopping.yahoo.co.jp/natulifehack2/)
まとめ
大型モールに新規出店するには、モール別の仕組みやルールを理解して、計画的に施策やPRを組み、段階を踏んだオープンが望ましいです。
橋本歯科商店は、自社開発した商品を個人のお客様へ販売するDtoCも初の試みだったため、違う観点からの新しいアドバイスは、とても大きな成功の要因となりました。
今までになかったお客様からのダイレクトな声が聞けることで、大きな励みにもなっているといいます。
お客様の悩みを解決したいという想いから、初めての商品開発に挑戦し、成功を収めた橋本歯科商店。
目標に掲げている他ECモールでも、良い成果に繋がるような施策や取組みの違いがあるため、どんな対策を行っているのか、今後の活動に注目したいです。
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